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「あなたは、忠犬ハチ公の真実を知っているか」抜粋記事

「あなたは、忠犬ハチ公の真実を知っているか」抜粋記事
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日本人の多くは、人生の中で少なくとも一度は、渋谷駅のハチ公像の前で人と待ち合わせをしたことがあるのではないだろうか。渋谷駅の玄関口、スクランブル交差点の近くに建てられているハチ公像は、渋谷のシンボルだ。そんな渋谷駅の見慣れた風景の中に佇む、忠犬ハチ公。果たしてあなたは、この忠犬ハチ公の話をどれだけ知っているだろうか?ハチが大切にしていた忠誠心。この話を読んで、あなたもふと自分の心の声を振り返ってみたくなるだろう。

忠犬ハチ公の話です

ハチ公は、秋田犬

Photo Credit : @ichimura_ko / Twitter
”ハチ”、”ハチ公”の愛称で呼ばれていた犬の犬種は、秋田犬である。秋田犬は、天然記念物にも認定されている大型の日本犬でもある。もともと、秋田犬は、忠誠心が強く温厚で、命令にも素直に従うことで知られている。
しかし、その一方で攻撃性も強く、しっかりと躾けられていないと、飼い主に噛み付いたりと暴力的になる一面もある。ほとんどの犬がそうだが、躾によってその犬の個性が良い様に作用されたり、その反対の結果になることもありうるのだ。

ハチの飼い主は、東大の教授

Photo Credit : 忠犬ハチ公 / Wikipedia
ハチは、1923年の11月10日に秋田県北秋田郡二井田村で、父犬のオオシナイ、母犬のゴマの間に、8人兄弟のうちの一人として産まれた。当時、東京帝国大学農学部(現・東京大学)で教授を勤めていた上野英三郎が、秋田犬の仔犬を飼いたいと思っていたところに、ハチが届けられたのがきっかけで、ハチは上野家の一員となる。
ハチは、当時の上野が飼っていた”ジョン”と”エス”という2頭の犬と共に、生後間もない状態で上野の家で育てられることとなる。2匹と問題なく打ち解けたハチは、特にジョンという犬と仲良くしていたようだった。

秋田県から20時間かけて移動

Photo Credit : by: Education Images/Universal Images Group via Getty Images
ハチは、当時の30円という価格で、上野の家へ引き取られることとなった。上野の自宅は、現在の渋谷区松濤一丁目付近に位置しており、秋田県から長旅の中、上野の元へと届けられたのだ。その当時の秋田県から渋谷への移動時間は、20時間を越えるものだったという。

突然の別れ

Photo Credit : by Takashi Aoyama/Getty Images
ハチを飼い始めて1年程経った頃、飼い主の上野は、農学部の教授会の会議中に突然、脳出血で倒れてしまう。その後、病院に運ばれたが、そのままは上野は急死してしまった。これは、1925年の5月21日のことであった。

飼い主の家を転々としたハチ

PhotoCredit : by Keith Tsuji/Getty Images
上野の死後、ハチは、上野の妻である八重(やえ)の親戚の呉服屋に預けられることになるが、ハチの人懐っこい性格が、裏目に出てお客さんが来るとすぐに飛びついてしまう為、呉服屋は商売にならず、浅草の高橋宅へと移されることになった。

それでもハチは、渋谷駅へ

Photo Credit : @setsunaiotona / Twitter
渋谷に戻ったハチだが、相変わらずハチのやんちゃな性格は、畑の作物をダメにしてしまったりと、トラブルが絶えなかった。そんな中、上野の家を出入りしていた小林菊三郎の元に最終的に届けられることとなる。

ハチの10年間の忠誠心

Photo Credit : @manbou1224/Twitter
ハチは、幼少期から可愛がられていた小林の家に移動しても尚、渋谷駅へ向かうことを止めなかった。そして、渋谷駅へ行く際には必ず、上野宅に立ち寄り、窓の外からしきりに中の様子を確認していたという。

ハチの耳が片方折れている理由

Photo Credit : @aya_celeb_birth/Twitter
しかし、渋谷駅に度々現れるハチを、全ての人が快く思う訳でなかった。ハチは、通行人や渋谷駅で商売をしていた商売人から虐待を受けたり、子供にいたずらされることが多くあったという。ハチの左耳が垂れているのは、生まれつきではなく、これは野良犬に噛み付かれた後の後遺症だったようだ。

もう待たなくていいんだよ

Photo Credit : @ninki_omoBOT / Twitter
1935年の3月8日、渋谷川にかかる稲荷橋付近で、ハチは亡くなっているところを発見された。それは、上野の死後から約10年経った頃だった。実は、ここは渋谷駅からちょうど反対側で、普段のハチなら絶対に行かないところである。

銅像は、ハチが生きている時に造られた

Photo Credit : by Keith Tsuji/Getty Images
人が行き交う渋谷駅。再開発が進む渋谷駅で、今もハチ公像は人々を見守っている。当時、の忠犬ハチ公の話に感動した多くの人が、ハチ公像の建設に賛成したそうだ。しかし、このハチ公像、実はハチがまだ存命中に建てられたのである。
1933年、ハチの美談に感動した彫塑家の安藤照は、ハチ公像の制作を提案した。これにより、日本犬保存会の正式な依頼により、忠犬ハチ公像の作成が実現された。その裏には、ハチに関する全ての情報を上野家から託されたと主張する老人のお金稼ぎを阻止するために、ハチ公像の制作は急がれ、ハチの生存中に銅像が建てられたという裏話がある。

ハチは、どんな時でもご主人を待ち続けた

Photo Credit : @setsunaiotona / Twitter
多くの飼い主を転々としたハチだが、上野に対する忠誠心は、片時も忘れることがなかった。いつもいつも、隙をみてはその家を脱走して渋谷に向かっていたのである。上野の生前、ハチはいつも上野と一緒だった。

ハチの話は映画に

Photo Credit : Amazon
1987年、ハチのこの素晴らしい実話は、映画化された。この映画制作にあたり、どこが出資するのかで一悶着あったが、東急グループからの出資があり、無事実現された。配給元となった松竹富士から、当時、動物に関する映画が公開されるのは異例であり、世間からも疑問の声が上がったが、結果的にかなりの高評価をうけ、興行収入20億を超える大ヒット作となった。

日本だけではなく、世界の「HACHI」に

Photo Credit : TORU YAMANAKA/AFP/Getty Images
ハチの映画化は、日本国内だけに止まらなかった。2009年には、日本で公開された「ハチ公物語」のリメイク版として、「HACHI 約束の犬」としてアメリカで公開された。この映画の舞台設定は、日本ではなく現代のアメリカの架空の街という設定に変更された。

HACHIは、一匹ではなかった?

Photo Credit : ANDREAS SOLARO/AFP/Getty Images
「HACHI 約束の犬」でHACHIを演じた犬は、1匹ではなかった。フォレスト、レイラ、チーコという3頭の秋田犬によってそれぞれ演じられていた。3頭の性格に合わせて、それぞれシーンを分け、撮影されていたようだ。

秋田犬に特別な物を感じたリチャード

Photo Credit : @manbou1224/Twitter
彼は、シネマトゥディのインタビューに、「犬の中でも秋田犬は特別だ。」と話している。その理由を、「動物の中でも、簡単にトレーニングすることが難しくて、強制的に教えることのできないデリケートな犬なんだ。」と答えている。

海外でも涙が止まらない・・

Photo Credit : by Yuri SmityukTASS via Getty Images
「HACHI 約束の犬」は、海外でも大ブレイクした。この映画を見て、泣き崩れる人が続出したのだ。その中でも、この映画を見ながら泣きじゃくっている海外人達の動画は、インターネット上で大きな話題になった。

「秋田犬の里」がオープン

Photo Credit : @playshibuya / Twitter
ハチの話題は、何年経っても消え去ることはなかった。今年(2019年)の4月17日には、秋田犬に「秋田犬の里」がオープンした。ここは、当時ハチが上野を待っていた渋谷駅をモチーフに設計され、館内には秋田犬に関する資料が多く展示されている。

スケート選手のザキトワも秋田犬の虜

Photo Credit : @archivezagitova/ Tiwtter
秋田犬の魅力に惚れ込んだのは、日本人だけではない。新潟県で平昌五輪前にスケーティングを行っていたザキトワ選手は、雑誌で見た秋田犬を一目で気に入り、母におねだりしていた。

人はなぜ、ハチ公の話に心を打たれるのか?

Photo Credit : @Eo3w4M /Twitter
犬と人との繋がりの強さを実証した、忠犬ハチ公の物語。この物語は、日本人だけではなく多くの人の心の虜にした。しかし、人はなぜこの物語にそんなに心を惹かれたのだろうか。その一つの魅力は、ハチの心の底にあった忠誠心と、亡き人を思い続ける尊さと優しさにあるのではないかと思う。

これからもハチの思いは生き続ける

Photo Credit : @setsunaiotona / Twitter
当たり前に待ち合わせている渋谷駅ハチ公前。そのハチ公には、多くの歴史と物語が隠されていた。今までなんとなくしか分かっていなかったハチ公の物語を、改めて再確認することができたのではないだろうか。

【おわり】この記事を見て

タイトルは興味をそそるものだし、簡単に見れるのならサクッと結果だけ知りたいと誰しもが思うでしょう。

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